Facebook創業者マーク・ザッカーバーグが株式の99%を寄付するのは娘を守るため

ノート

フジテレビ出身のフリーアナウンサー、長谷川豊氏のブログに、Facebookの創業者であるマーク・ザッカーバーグ氏が株式の99%を事実上寄付した理由について赤裸々に語られている。

アメリカじゃ当たり前の話で、美談でもなんでもない。本質は相続税にある。

アメリカでは、相続税が40%とられるはずなので、マーク・ザッカーバーグ氏の資産を計上すると、2兆円以上を支払わなければいけないという。しかも、ほかの税ももろもろ計上されてしまい、5・5兆円の株式資産があります、と言ったところで、実は手元に残るのは2兆円ほどと試算される。

事の発端は娘が生まれたことによる相続税の問題。なんとその額、2兆円以上。

創業者は、株式の売却はできない。

しかし、創業者が自身の保有する株式を全部お金に換えてしまえば、価格崩壊が起き、会社は成り立たない。

相続税を支払うために、まず資産である株式の売却が検討されるが、創業者は株式の売却は事実上選べない。そんなことをすれば、会社の意思決定や価値の希薄化という様々な問題に波及する。

今のままでは、マーク・ザッカーバーグが死亡したら娘が破産する

たった今、もし仮にの話だが、マーク・ザッカーバーグ氏が何らかの不幸に見舞われ、死亡したとしよう。生まれたばかりの娘は大量に自動発生する相続税を「事実上」支払うことができず、何にもできないままに「破産してしまう」可能性がある。

0歳児でも、生まれた瞬間に、父親であるマーク・ザッカーバーグ氏が亡くなってしまうと、巨額の負債を抱え、破産することになる。

アメリカのお金持ちが破産を回避するために、やっていること

その回答の一つが今回のマーク・ザッカーバーグ氏のとった行動である。要は「寄付する」という名目で「新しい団体」を設立してしまうのだ。アメリカにはドネーション(寄付)文化が根付いている、という話が所々で聞かれるが、私もアメリカで生活して実感したことだが…これは寄付だけではない。

簡単に言ってしまえば、「節税対策」なのだ。

大量の資産を保持する人間は社会貢献のために「寄付」という形で何らかの「団体」を設立する。すると、あくまで社会に対する「寄付行為」でしかないので、その金額に該当する税金が免除されるという仕組みだ。なので、アメリカの多くの富豪たちがドネーションを行うのだが、実態はただの節税対策だったりするのが実態なのだ。

慈善団体の設立をして、節税対策をすれば、娘の破産は免れる

このままでは、生まれたばかりの娘に、大変な税金が発生してしまうが、創業者の株式を税金を納付するためにそこまで一気に売却などできない。しかも、その金額が、2兆円以上ときたもんだ。
そこで、「世界の教育に役立てるため」とか何とか言って「慈善団体」を設立する。そこで、なんの仕事をしなくてもいいので、ザッカーバーグ氏本人や生まれたばかりの娘を…役員として登録する。

生まれたばかりの0歳児の娘に、毎年1000億円以上のお金が転がり続けてくる仕組み

すると、5・5兆円は入ることはないが、5・5兆円の基金の「利子分」は自分たちでお小遣いとして自由に動かすことができるようになるというからくりだ。もし預けた銀行の利息や何らかの運用で2%のゲインがあったと仮定しよう。5・5兆円の2%だ。

1100億円だ。

なんと、生まれたばかりの彼女の手元には、毎年、利息だけで1000億円以上のお金が転がり続けてくるのだ。この利回りが4%だった場合、年間2000億円以上だ。もはや、国でも運営してくれ、の世界である。

娘の相続税の破産問題を解決すると、娘は一挙に大金持ちに。

お金持ちが節税対策をすることで、世の中にお金が循環するシステム

単純に「世界の教育のための、子供たちのための団体を作ってそこに寄付します」と言われると惑わされがちになるのだが、これはアメリカでは富豪たちが意外と誰でもやっているレベルの「ただの節税対策」だったりする。

ちょっとした違いで、破産するか大金持ちになるかが分かれます。マーク・ザッカーバーグ氏のこの行動によって、娘のリスク・コントロールがなされ、その結果、教育に多額の資金が提供されるのあれば、社会全体としては結果としてより良い方向に流れるのでしょう。

個人の利益を最大化する行動の相互作用と連鎖が資本主義の性質ですが、よくできた仕組みですね。

この記事を覚えておきたいときは、お好きな方法で保存できます。

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