一言にWindows10と言っても、HomeやProといったエディションの違いだけではなく、利用形態によっていろいろな種類のライセンスがあります。
わかりずらいWindows10のライセンス、OEM版・DSP版・リテール版・ボリュームライセンス版それぞれのメリット・デメリットについてまとめました。
家電量販店などで売っている、NECや富士通、パナソニックなどのメーカー製パソコンに最初からインストールされているWindowsのライセンスが、OEMライセンスです。OEMライセンスは、パソコン本体そのものを変える、パソコンを構成している部品を交換すると、Windows10のライセンスもなくなります。
Windows10のOEMライセンスには、以下の制限があります。
メリットは、
です。
Windows10 OEM版には上記の制限はありますが、これら以外の機能は通常のWindows10と同じようにまったく制限なく使えます。販売価格はその他のライセンスに比べて安めなので、アップグレードを使わず、パソコンの部品変更もしない、サポートも要らないという場合はOEM版が安くすみます。パソコン本体ごと買い替えるという場合には、OEM版はおすすめのライセンスです。
ボリュームライセンス版のWindows10は、企業などで大量購入する場合に割安で変えるライセンスです。50台とか100台のパソコンに一斉にWindows10を導入する場合などに使われるライセンス形態です。
ボリュームライセンス版はまとめて購入する必要があるので、1台,2台のパソコンにWindows10をインストールする個人ユーザーではまず使いません。
Windows10のDSP版は、CPUやメモリ、HDD、SSDなど、パソコンパーツとセットで使うことが条件のライセンスです。主に、自作PCやBTOなどを取り扱うパソコンショップで販売されているライセンスです。
DSP版のWindows10と一緒に購入したパーツをパソコンに組み込んでから、ライセンス認証を実行しなければなりません。そのため、万が一、一緒に購入したパソコンのパーツが故障したり、パーツそのものを交換しなければいけなくなった場合、Windows10のライセンスもなくなります。
後述するRetail(リテール)版よりも安いため、自作PCユーザーの多くはDSP版ライセンスを使っています。パソコンのパーツが故障したり交換さえしなければDSP版がいいのですが、パソコンの使用状況によって将来的にパーツ交換が発生することもあるため、その場合はOSのライセンスを買い直す必要が出てくるのが気になる点です。
DSP版はWindows 11 / 10 DSP版 (Pro)で購入できます。
Windows10のRetail(リテール)版は、最も一般的なライセンスです。制限がないため、パソコン本体やCPU、メモリ、HDD、SSDなどのパーツを交換しても使えますし、1台のPCのライセンスを解除すれば、別のパソコンにWindows10をインストールすることもできます。
販売価格は一番高いのがネックですが、面倒なことを考えず自由に使いたいのであれば、Retail(リテール)版のWindows10を購入するのがおすすめです。
リテール版はMicrosoft Windows 10 Pro April 2018 Update適用32bit/64bit 日本語パッケージ版で購入できます。
コマンドプロンプトを立ち上げ、slmgr -dli [Enter]と入力すると、現在のパソコンで使っているWindows10のライセンス状況が確認できます。
コマンドプロンプトを立ち上げるにはWindowsの検索画面で、「cmd」と入力すると起動できます。slmgr コマンドに、-dliオプションをつけることで、ライセンス情報が表示され、Windows10のエディション(ProかHomeか)、ライセンスの種別(OEM・DSP・リテール・ボリュームライセンス)、プロダクトキーの一部抜粋、ライセンスの認証状況を把握できます。
> slmgr -dli
まとめると、
となります。
Windows10のライセンスは価格も制限もまったく変わってきます。
あなたの利用形態にあわせて、最適なライセンスを選んで下さい。
Windows10やWindows11についてもっと詳しく学ぶなら、こちらの書籍がおすすめです。