MMDをこれから始める初心者さん向けに、ゼロからMMDを使うための方法を解説します。
MMDのインストールから、MMDモデルの読込み、ボーンの操作方法、ポーズの読込、モーションの読込、フレームの操作方法などMMDを使うにあたって必要となる知識や技術をまとめました。
MMDとはMikuMikuDance(ミクミクダンス)の略で、キャラクターの3Dモデルを操作し、アニメーションを制作する3DCGソフトです。
これからMMDを始めたり学ぶなら、以下の3冊の本がおすすめです。
MMDの使い方・ポーズやモーション作成・PVやMV作成とMMD動画の実制作に必要なことがまとまっています。
MMD関連書籍はたくさんありますが『これからMMDをやっていきたい』と思ってる方は、この3冊だけ持っておくとかなり役立ちます。
MMD動画を作るためには、下記のような手順で進めます。
時間や労力がかかるのはアニメーション制作工程である3〜7ですが、視聴者が見たときの印象に大きな影響を与えるのは8,9の仕上げです。
ここで最終的な動画のクオリティが決まってくるので、経験者であればあるほど、作りたいイメージの完成形から逆算し必要最小限の部分だけ作るようにしています。
MMD動画制作を始める前に、手書きでラフや絵コンテなどを描いておくと、作業が進みやすくなります。
MMDは以下のURLからダウンロードができます。
複数のバージョンがありますが、Windows10 64bit 環境で動かすなら、下の方にある MikuMikuDance(64bitOS Ver) をダウンロードし圧縮ファイルを展開します。
MMDをインストールすると、サンプルデータもインストールされます。
ダウンロードしたMMDが正常に動作するかサンプルとして同梱されている「サンプル(きしめんAllStar)」を再生してみましょう。
「サンプル(きしめんAllStar)」を再生するには、MMDを起動した後、メニューバーの「ファイル(F)」から「開く(O)」を選択し、「UserFile」の中に保存されている「サンプル(きしめんAllStar).ppm」を選択します。
MMD画面の右下にある「再生」エリア内の「再生」ボタンをクリックすると、キャラクター達が踊りだします。
MMD開発者の樋口優さんが解説をしている、下記動画がわかりやすいです。
大きく分けると、
の3ステップとなります。
です。
一度に覚えるのは大変なので、以下の順にMMDの操作方法に慣れていって下さい。
はじめはとっつきにくいですが、少しずつ慣れてくればこういう感じなのかとわかってきます。
動かしたいMMDモデルがある、モーションもある、どうすればそれが簡単に動くかわからないときは下記の記事を参考にして下さい。スクリーンショット付きで詳しく解説されています。
3Dモデルを自作するには、Blender などの3DCGモデリングのスキルが必要になってきますが、「VRoid Studio」を使えば、パーツを選んでオリジナル3Dモデルを作ることができるのでとても簡単です。
着せ替え人形で遊ぶような感覚で、あなたオリジナルの3Dモデルが作れますので、まずはここから始めてみるのがおすすめです。
VRoid Studio で作った3DモデルをMMDモデルに変換することもできます。
MMDで使える3Dモデル(MMDモデル)は、以下のサイトからダウンロードできます。
MMDモデルごとに利用規約があるので、利用規約をよく読み遵守して使って下さい。
画面下部にあるモデル操作エリアの「読込」ボタンをクリックし、モデルのファイル(.pmx)を指定することでMMDモデルが読み込まれます。
モデルを読み込もうにスクリーンショット付きで詳しく解説されています。
ボーン(Bone)とは、キャラクターの3Dモデルを動かすための骨格です。
この骨格を動かすことで、キャラクターのポーズを自由自在に変えることができます。
画面下部にあるボーン操作エリアの「選択」ボタンをクリックすることで、ボーンの表示、非表示を切り替えることができます。キーボードの「C」キーを押しても切り替えられるので、慣れてきたらショートカットを使うとお手軽です。
ボーンは4種類あります。
ボーンの種類によって、できるボーン操作が違います。
◎部分を左クリックで特定のボーンを選択できます。
ボーン選択をすると、選択したボーンが赤色で表示され、モデル表示画面左上にボーン名が表示されます。
複数回、左クリックをすることで、重なっているボーンが順に切り替わります。
画面下部にあるボーン操作エリアの「回転」ボタンをクリックすることでボーンに円のマークが表示され、それを左ドラッグすることで回転させることができます。ボーンの回転は、キーボードの「X」キーを押しても切り替えられます。
ボーンの移動は、キーボードの「Z」キーを押しても切り替えられます。
モデルを移動する際は『全ての親』ボーンを選択してモデル全体を移動させます。
通常のボーンは回転をさせるとその先につながるボーンも一緒に動く。IKボーンの影響を受けるボーンは、一番先がIKボーンと重なるように自動的に曲る。
センターボーンは、キャラクターの立ち位置を決めるボーン。アニメーションさせる際に最もよく動かすボーン。両足のIKボーン以外の全てのボーンの親。
複数のボーンを選択するには「SHIFT」キーを押しながら選択するか、画面下部ボーン操作エリアにある「BOX選択」ボタンを押し、左ドラッグで範囲指定する。
コピーしたいボーンを選択後、画面下部ボーン操作エリアにある「コピー」ボタンを押し、「反転ペースト」ボタンをクリックすることで、左右反対側にボーンが反映される。たとえば、左手のボーンをコピーしたら、右手も左手と同じポーズになります。
作ったボーンの形状は、メニューバーにある「ファイル」→「ポーズデータ保存」で、ポーズデータ(.vpdファイル)として保存ができます。
MMDの標準設定では、動画は30fps に設定されています。
つまり、1秒間の動画を作るとしたら、30フレームが必要になります。
画面左上でフレーム番号を指定し、ボーン操作をしたあと「Enter」を押すとそのフレームのポーズとして登録されます。
ボーンを操作したあと、フレーム登録されていないボーンは緑色で表示されます。画面下部にあるボーン操作エリアの「未登録選」ボタンをクリックすることで、フレーム登録されていないボーンをすべて選択できます。
フレーム登録が完了すると、登録されたボーンが赤色でフレーム窓に表示されます。
モデルが表示されている画面の左下にある「カメラ編」「モデル編」のボタンをクリックすると、モデルの設定画面とカメラの設定画面を切り替えることができます。
中割りとは、アニメーション制作の用語で、滑らかなアニメーションになるように原画と原画の間を埋める絵のことを「中割り」といいます。
中割りによって「動きを滑らかにする」、「動きに緩急を付ける」ことができるようになるので、映像で動きを滑らかにしたり緩急をつけるには中割りを調整する必要があります。
30分間のテレビアニメの場合、1話当たり3,500~4,000枚程度の中割りが必要になってきます。
一般的にアニメや映画は24fps、テレビは30fpsで作成されています。世界初の長編アニメ「白雪姫」から始まるディズニー映画もフルアニメーションとして24fpsで作成されています。
対してTVは30fpsで、MMDの標準fpsも30fpsですから、MMDはどちらかと言うとアニメや映画的な表現ではなく、TV的な表現に近くなります。
更にフレームレートを上げたものはTVゲームです。特に動きの激しいゲームは60fpsが標準となっています。
アニメ的に表現をしたいのか、映画的に表現をしたいのか、テレビ的に表現をしたいのか、ゲーム的に表現したいのか、映像を通じて与えたい印象にあわせて、はじめにフレームレートを決めることは大切なポイントになります。
アニメ制作とフレームレートの関係については、こちらのスライドにとても詳しく解説されています。
上半身ボーンのZ軸を左右に回転させる。
メニューバーの「ファイル(F)」→「ポーズデータ読込(P)」をクリックし、使いたいポーズを選択する。
メニューバーの「ファイル(F)」→「モーションデータ読込(M)」をクリックし、使いたいモーションを選択する。
「カメラ編」の「アクセサリ操作」エリアの「読込」ボタンをクリックし、アクセサリを選択する。