新商品や新しいサービスを考えるとき、その本質は『価値の提供』がキホンになる。価値提供と言うと抽象的でイメージがしづらいので、私は次のような2つの基準で分類している。
価値提供の2つの方法
価値というものを定量化し、数字で考えたときのことを考えてみよう。すると、次の2つのパターンがあるということに気づく。
- マイナスをゼロにする方法
- ゼロをプラスにする方法
マイナスをゼロにするのは、『問題解決型』の発想
マイナスをゼロにする発想は、現状の顧客が抱えている問題を解決することを価値提供のキッカケとしている。何かに対して困っている、問題を抱えている人は
「どうすればいいのだろう?」
ということを常に考え続けている。その常に方法を考え続けている人に対して、
「こうすれば解決できます」
と原因を分析しその解決策を提案することで、価値提供を行う。
ゼロをプラスにするのは、『未来提案型』の発想
ゼロをプラスにする発想は、ライフスタイル提案や未来のあるべき姿の提案を行う。ビジョン提案型と言ってもいい。こちらのタイプの人たちが好きな言葉は
「こうしたらどうですか?」
だ。未来提案型の価値提供は問題解決型と違い、どのような状況でも価値を生み出せる。そして、問題解決型の提案に比べ、高付加価値になる。
但し、未来提案型が説得力を持つには、他者から見て目に見える何かが必要である。人はそう簡単には信じられない。だからこそ、その提案をしている人自身が、提案内容を実際に行動していることが必須である。当の本人がやってもいないのに提案だけされても、その提案に信憑性がないのは必然である。
あなたの価値提供方法はどちらだろう?
今ある問題を解決する問題解決型の思考か、それとも、今直接な問題ではないかもしれないが、先々の未来のことを考えるとこうしたら良いのではという思考か。
新しくプロダクトやサービスを提供しようとするとき、この発想の違いを理解できていないと、その後、雪崩のごとく押し寄せてくる意思決定やビジネスモデルの構築において迷いや認識の相違が生じてくる。
それぞれの発想の特性において成長させるためのコアはまったく異なる。本質的な価値をよく見て、成長のモデルを創っていきたい。
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