エンジェル投資家の裏側教えます【インタビュー】シリコンバレーのスーパーエンジェル投資家: ロン・コンウェイを読んでみてとても役立つ内容だったので、私が特に気になったポイントをまとめました。
ロン・コンウェイが薦める起業のやり方
投資を希望するスタートアップへのアドバイスとして、ロン・コンウェイは次のように言っています。
- 安易に投資は受けないほうが良い。
- すぐに投資を求めるのは良くない。
- 可能な限り自己資金で運営した方が良い。投資を受けるのはお金以上のサポートが必要に感じたときだ。
投資家であるはずのロンが、「投資を受けるな」と言っているのはなぜでしょうか?
それにはもちろん理由があります。
- なぜなら、外部資本を入れずにできるだけ自己資金で回して行けば自分達で会社を所有できるので、自己資金で運営出来る事にこしたことはない。
- 資金が足りないときでも、家族からの借り入れ、銀行、クレジットカードなどで何とか回して行くのをお勧めする。
当然ですが、投資を受けるということは、自分たちの会社の株の数パーセントを投資家に配分するということです。株の売却して、当面の現金を得るということです。
- 外部投資を受けずに自己資金だけで運営した良い例としてはTechCrunchがある。
- 彼らは自己資金で運営してきた。
- だからAOLが彼らを買収した時には、オーナーのマイケル・アーリントンはかなりおいしい思いができたんだ。
スタートアップに携わる人間なら、知らない人はいないTechCrunchもまた、自己資金で起業しています。TechCrunchのオーナーは外部からの資金調達をしなかったので、買収されたときは多額のお金を手にしています。
- もし僕たちから投資を受けたとしたら、資金に加え、豊富な知識とコネクションを提供することができる。
- 通常エンジェル投資家はそれぞれに得意なフィールドがあるので、自分のビジネスモデルにあわせて最適なエンジェル投資家を見つけ、投資を受けたら良いと思う。
お金が必要なのではなく、ビジネスを拡大するために「知識」と「人脈」が必要になったときに、投資を受けて欲しいということです。これは投資に限らず、コンサルティングでも同様です。
最後に、ロン・コンウェイはこう締めくくっています。
- お金以上の価値を提供するのが僕たちの役割でもあるからね。
- “Bootstrap as long as you can.” – できるだけ自己資金で運営すること。
スタートアップというと、ビジネスアイデアを思いついたら、投資家にピッチを行い、シードマネーを得て起業するというのが、今日のメディアで流されている一般的なイメージに見えますが、実はそうではなく、
『はじめは、できる限り自己資金でやりなさい。知識と人脈が本当に必要になったとき、投資家のドアをノックしなさい。』
ということです。
資本主義のルール
ロン・コンウェイが伝えようとしているのは、「所有する」ということの重要性です。資本主義経済において、何かを「所有する(持つ)」というのは富を生み出すための大変重要なキーワードだからです。
私たちが合法的に何かを手に入れるためには、3つの選択肢があります。
- 「買う(買収)」
- 「もらう(相続)」
- 「創る(起業・創作・制作)」
の3つです。買収や相続は個人が置かれた環境によるところが大きいので、なかなかチャンスはないかもしれませんが、起業やプロダクト開発、作品制作は正しい知識さえ持てばどんな状況だろうが、誰にでも実行することができます。
あなたが価値があると思うものを、今できる範囲で提供することを試してみて下さい。それがアイデアにカタチを与え、現実にしていく唯一の方法です。
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