一切行動をせずに、ネコに話しただけですぐにあなたのアイデアが実現する手段は、現在までのところ発明されていません。これはある種の理想です。人々の多くは、これを求めています。
- 今までより、操作する回数が少なくて済むアプリやWebサービス。
- 細かいことを指示しなくても、自分が良いと思ったようにやってくれる制作会社。
- ツーカーでわかり合える仲間や同僚。
- 達成したい目標だけ部下に伝える上司と、短期間で結果を出す部下。
これには例外はありません。『なるべく労力をかけずに、結果だけ欲しい』というのはいつの時代も変わらない人間の本質的な欲求だからです。
アイデアがなかなか実現されない理由
『アイデアの具現化には、時間と労力がかかる』
というこの世界の現実です。新しく、斬新なアイデアであればあるほど、既存のパーツや部品が使えなかったりする分、コストがかかりますし、アイデアをなるべく精緻なカタチで具現化するには、試行錯誤も必要になってきます。
『たった1回だけのプロトタイピングで、あなたのアイデアがそのまま具現化されることは、あり得ません』
大枠を固め、徐々に細部を詰めていき、何度もブラッシュアップしていく過程で、頭のなかに思い描いていたアイデアが徐々に具現化されていきます。
『アイデアの実現には、時間と労力がかかる』のです。
このコストを払って試す価値がないと判断されたアイデアは、誰にも具現化されることはありません。アイデアを実現している人は、相応のコストを支払っているという現実をまず認識する必要があります。そのコストを払うだけの価値がないのであれば、そのアイデアはその程度のアイデアであるということです。
『アイデアを思いつくことは誰にでもできるが、実際にそのアイデアを試そうとする人間はほとんどいない』
というのは、コストの問題が大きいのです。あなたのアイデアをカタチにするには、試しやすい環境が必要なのです。
アイデアから、プロトタイプにするためにはどうすればいいのか?
あなたのアイデアをどういうカタチで、世の中に存在させるかを決める必要がある。それは、名刺というカタチかもしれないし、チラシやウェブサイト、もしかしたらビジネスかもしれない。何にしても、『どういうカタチなのか』、アイデアの出力形式を決めることが必要になる。
アイデアの出力形式を決め、その出力形式をつくるために必要となるソフトウェアをつかったり、工具を使ったりすることが必要になる。
あなたのアイデアを具現化するコンパイラ
プログラミングの世界には、コンパイラというソフトウェアがあります。コンパイラはプログラマが書いたソースコードを、コンピュータが解釈できるバイトコードに変換するのが、役割です。
アイデアが成功に至るには、7つの段階が必要。
- アイデア
- プロトタイプ
- プロダクト
- ユーザー
- マネタイズ
- 改善
- 成長
アイデアから、プロトタイプにするには?
アイデアを思いついたら、次にやるべきことは、そのアイデアを自分の頭の中に置いておくだけでなく、具現化することだ。具現化することで、あなたの頭の中にあるアイデアを他者が触ったり、見たりすることができるようになる。
アイデアの段階では、あなたは他者に自分の思いついたイメージを伝えるために話すしかなかった。新しい人に会うたびに、あなたは同じようなことを話さなければならなくなる。
プロトタイプを作ることで、今までその都度話していたことが、プロトタイプを見せるだけで他者に伝わりやすくなる。
そして、プロトタイプにはもうひとつの利点がある。
それは、アイデアを外化したことで、自分自身が自分のアイデアを見えるようになることだ。頭のなかにある段階では、あなたとアイデアは同じものだ。
しかし、アイデアを外化したプロトタイプを作ることで、あなたはプロトタイプを見ることができるようになる。あなたとアイデアが切り離され、別の物体としてこの世界に存在する瞬間だ。
この2つが、プロトタイプを作る大きなメリットなのである。
コメントを残す