人の悩みというのは、古今東西、国が違えど、時代が違えど、次の3つに集約される。
「人間関係」「お金」「健康」の3つである。
これらの悩みの本質はすべて、人生におけるリスクを示している。
「お金・人間関係・健康」はじゃんけんのグー・チョキ・パーのようなもの
人は誰しもリスクをとらなければならない。なぜなら、生きとし生ける者、生物が生きるということは何らかのリスクを取って行動をすることに他ならないからだ。
リスクを排除することは決してできない。もしそれができるとすれば、その生物が死の瞬間を迎える時だけだ。
だから、生きる者すべては生きていることそれ自体にリスクを背負っている。リスクを取らないという選択肢はそもそも存在しておらず、生きることについてあなたは『どのリスクを取るか?』ということを決めなければならない。
お金のリスクを取りたくないなら?
公務員やサラリーマンなどの正社員をやることだ。
規模の大小の違いこそあるが、雇用契約を締結し、契約の対価となる労働の義務を果たせば、あなたの口座に毎月決められた給与が振り込まれる。失業しても安心だ。雇用保険により失業手当も出る。サラリーマンの安定収入という保障により、ローンも組める。お金のリスクを取りたくないなら、公務員やサラリーマンはかなり手堅い選択であると言える。
その代わり、所属する組織にいてこそお金のリスクを避けられるのだから、上司や部下、同僚など職場での人間関係に悩んだりする人間関係のリスク、健康面で鬱病やメンタルヘルスを壊す健康のリスクを取ることになる。
人間関係のリスクを取りたくないなら?
自ら起業をすることだ。
アフィリエイトで生計をたてる個人事業主でも、何らかの専門性をもったフリーランスでもいいし、トレーダーや投資家もいい選択肢になる。また、社員を一切雇わない一人社長、一人親方でもいい。これらは、常に1人で事業運営をすることができる反面、事業の拡大には、人の力が必要だということもまたあなたに認識させるだろう。
また、ビジネスモデルとして労働型のビジネスを行っていた場合(※多くのフリーランスは労働型のビジネスモデルである)、あなたが健康を損なえば収入は途絶えることになる。お金のリスクと、健康のリスクを取るのがこの選択肢だ。
健康のリスクを取りたくないなら?
健康のリスクを取りたくない人は、どんなに高給を積まれても自衛官や警察官、消防士、遠洋漁業のマグロ漁船に乗ったり、スズメバチやハブ退治の仕事を始めたりはしないだろう。また、一般的に危険手当(特殊勤務手当)がつくような職種、原発作業員などもやらないはずだ。
現在の日本において、労働により多大な健康リスクを背負う職種というのは限られているから、これらの職種を避けることが健康のリスクを避けるに等しい。
一つをとり、他の二つを捨てる選択
「お金・人間関係・健康」どれにせよ、あなたにとって最も大事なものを守る(=それに対するリスクを取らない)選択肢を選ぶことになるだろう。そして、その一つ選んだリスクを避けると同時に、二つのリスクを手に入れるという決定をすることになる。
だから、何かを決めるときは二つの質問を自らにしてみよう。
- 「最も避けたい1つのリスクは何か?」
と、
- 「最も獲りたい2つのリスクは何か?」
である。
これらの2つの質問の答えが同一ならそれは賢い意思決定である。もし、これらの答えが異なっている場合は、あなた自身の心の中で迷いが生じていることだろう。今のあなたがどちらにせよ、“決める”とは、得たいものを決めると同時に、捨てるべきことを決めるに等しい。
だから、あなたが好きなことを仕事にしたい、自らの好きなことを仕事にしたいときは、このリスクについて、あなたがどう考えるかをまず決めて欲しい。あなたがこのリスクについてどう向き合うかを決めた瞬間に、現実は大きく前に進むことになるのだから。
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